こんにちは。中小企業診断士の天野です。

東京オリンピックで連日のメダルラッシュですが、

皆様もご覧になっているでしょうか?

緊急事態宣言中での開催に賛否あるかもしれませんが、

アスリートの純粋な努力、そしてそれが報われた姿を見ると、

感動しますね。

ひたむきに、

自分を見つめ、

周りの誘惑にも負けず、

自分の能力を高め、弱点を克服して、

頂点を目指す。

美しいとさえ思えます。

これって、企業経営の参考になる点があるかもしれません。

自分の能力を高める、また弱点を克服する。

まさに、SWOT分析のようです。

さて、今回は、

《企業のSWOT分析、みんなここを見落として衰退していく》

というタイトルで書かせていただきます。

改めてですが、

SWOT分析はご存知でしょうか。

企業の戦略を考える上で、

内部環境である S:強み、W:弱み、と

外部環境である O:機会、T:脅威、とに

分けて状況判断をしましょう、

というやつです。

まあ、マーケティングの本なんか見ると、

大体最初の方に書いてありますね。

おそらく、

このコラムを見られている方は経営者が多いと思います。

ということは、

自社のSWOT分析をしたことがある方も多いのではないでしょうか。

だけど、そんな基本のSWOT分析だから、

奥が深く、

その使い方によって差が出てくるものです。

一般的には、

1,まず自社のSWOTを整理する

2,その上で、クロスSWOTで戦略をまとめる

3,その戦略を取捨選択する

4,戦術、アクションに落とし込む

って感じでしょうか。

ちなみに、

クロスSWOTというのは、

SW、OTをそれぞれをかけ合わせて考えるものです。

S(強み)×O(機会):自社の強みを機会に活かし大きく成長する

S(強み)×T(脅威):自社の強みを活かし脅威を避けたり機会として活かす

W(弱み)×O(機会):弱みを克服して機会を活かす

W(弱み)×T(脅威):弱みを理解し脅威を避け影響を最小限にする

ここで皆様はどれに着目するでしょうか?

おそらく、

S(強み)×O(機会)

と考えられるのではないでしょうか。

もしくは、

W(弱み)×T(脅威)

かもしれません。

大きく成長が見込まれる分野か、

リスクが大きい分野か。

ただ、このあたりは誰でもそう思うのです。

マーケティングの本にも書いてありますから。

S(強み)×O(機会)

に経営資源を集中させ、効率的に企業を発展させましょう!

って。

上で、注目いただきたいのは、

「誰でもそう思う」という点です。

そう、普通です。

みんなそうします。

では、みんな事業が成功するのか。

というと、

そういうことはありません。

では、何が成功する会社とそうでない会社を分けるか。

このポイントが、

S(強み)×T(脅威)

なのです。

マーケティング本だけでは、見逃しがちなこの領域。

でも、実はここの捉え方が差を作ります。

どういうことか。

S(強み)×T(脅威)

この領域は強みを使って脅威に打ち勝つ、

と書かれています。

前提として、

S(強み)を守る、またはさらに強化する、

としています。

だけど、

現実の経営環境では、

S(強み)でT(脅威)に打ち勝てないってことは、

頻繁に起こります。

つまり、強みを守ろうとするあまり、

脅威に飲み込まれてしまうのです。

実例を紹介しましょう。

コダック(Kodak)

という会社、ご存知でしょうか?

写真フィルムの最大手だった会社で、

デジタルカメラが普及する前、皆さんお世話になっていると思います。

この会社は、

2012年倒産しました。

写真フィルムが全盛期だったころ、

高い技術力を背景に大きな成功を収めていました。

2000年以降のデジタルカメラの普及という、

脅威に対して、

強みである写真フィルムを守ろうとしたがため、

倒産という結果になりました。

現在マーケティング業界では、

この事例から

市場が急激な変化をするタイミングを

「コダック・モーメント」

と呼ぶようになっています。

さまざまな市場で、

急激に環境変化、

コダックモーメントが起こり得る昨今、

いかに柔軟に

S(強み)×T(脅威)に

対応できるかが成否を分けます。

まさに、

変化が続いている医療介護業界で、

必須の考え方ではないでしょうか。

オリンピック選手と違って、

長年に渡って行う企業経営ですが、

日々努力するという点は同じです。

その努力が事業の金メダルという形となるよう、

今回のコラムも参考になれば幸いです。

最後に。

ちなみに、コダックは倒産後再出発し、

商業印刷の大手として2013年に再上場しております。

ただ、従業員数は最盛期の10分の1となっているようです。


コラムいかがでしたでしょうか。

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最後までお読みいただき、ありがとうございました。